平成28年度早稲田大学法科大学院入試、刑事訴訟法のポイント解説

早稲田_28年_刑事訴訟法のサムネ画像です

形式

出題形式は,短めの事例問題に小問が2つとなっています。早稲田大学は平成27年度から訴訟法の試験を導入しており,まだ2年分しか問題がないことから今後も同じ形式が続くかはわかりませんが,2年とも似た形式となっています。

解答の大枠

小問(1)は,共犯者の自白供述についても補強証拠を要するかを問う問題です。共犯者の自白供述については,補強証拠を要するか否かについて見解の対立があり,これが論点となることを認識した上で解答する必要がありそうです。

小問(2)は,Wの証人尋問におけるXの会話部分が伝聞証拠に当たるかを問う問題です。伝聞か否かは要証事実との関係で判断されることを理解しているかが問われているように思います。

論点

小問(1)について

共犯者の自白供述につき補強証拠を要するか否かという論点については,必要説と不要説の対立があります。なお,必要説にたったとしても,補強を必要とする範囲は罪体であるとして,共謀の事実のみで共同正犯とされている者については当該事実につき補強証拠は不要であるとする見解もあります。

いずれの見解を採るとしても,補強法則の趣旨に遡って解答を構成する必要があるでしょう。

小問(2)について

伝聞証拠にあたるかという問題については,要証事実との関係で判断されます。本問においては,会話自体が共謀行為を組成するものとして,それがなされたことを要証事実と捉える場合には伝聞とは判断されないでしょう。

一方,Xの発言からVに対する殺意を推認し,これを間接事実として共謀の事実を証明するという証拠構造と捉えた場合にも,精神状態の供述は伝聞に当たらないとするのが多数説であることから,やはり伝聞とは判断されないことになるでしょう。

いずれにしろ,公判における証拠構造から要証事実をどのように捉えるかを示した上で回答することが望まれていると考えます。

総評

いずれの小問も論点としては有名なものであり,予備試験に向けた学修をしている人はもちろん法科大学院入試に向けて学修している人にとっても知らないものではないと思います。したがって,より正確な理解が求められているといえ,内容面で差がつく問題であるといえましょう。

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