平成26年度東京大学法科大学院入試、公法系のポイント解説

形式

形式は、「公法系」という括りで大問が1題出題されています。この形式は従来から東大に特有の出題形式で、注意が必要です。実際の憲法訴訟は抗告訴訟などの形式で争われることも多く、「実務家を育てる」という視点から出題するという志向が強くうかがわれます。

解答の大枠

憲法・行政法を合わせて1時間10分で解き切る東大の公法系は、本年は小問3つから構成されており、小問(1)が憲法、小問(2)、(3)が行政法から構成されています。

(1)について

本問では、学習が進んでいる方であれば、すぐに君が代訴訟が想起されるでしょう。本問も君が代訴訟の事案に則った構成がなされています。

(2)について

小問(2)では、差止訴訟の適法性について、訴訟要件ごとに理由を付けて答えることが求められています。差止訴訟の要件については、司法試験や予備試験でも繰り返し問われている点であり、重要論点を聞いているといえます。

(3)について

小問(3)は上記の問題に比べ、聞き方がやや特異となっています。公法の勉強をしていると、主位的請求、予備的請求といった言葉はいきなり出てくると驚くかもしれません。しかし、民事訴訟法的の基礎的な知識をもとに整理をしていけば、この点で困る事はないでしょう。

論点

(1)について

上記のように、君が代訴訟が想起されるのですが、この判例の読み方については学説の間でも対立があります。超重要判例については、その読み方についてまで学習をすることを求めているようにも思われます。時間がある場合には、判例集や調査官解説などにあたってみても良いかもしれません。

(2)について

差止訴訟の訴訟要件についても、君が代判決において判示がなされています。従来の判例の蓄積も踏まえて、差止訴訟の各要件の解釈をした上で、必要な事項を過不足なく拾って当てはめることが求められている良問ということができます。

(3)について

法定外抗告訴訟と確認訴訟について、訴訟要件を満たすかどうかが議論となるのでしょうか。法定「外」抗告訴訟としての性質と、確認訴訟の確認の利益の兼ね合いなども気にかかるところではありますが、まずは基本的事項について、君が代判決を踏まえて論述することが求められている問題といえます。

超重要判決については、比較的長めに引用されている判例集などを用いて理由付けを細かくチェックしていくことが求められています。

総評

法定外抗告訴訟を出すなど、その問い方に工夫が見られますが、その聞いている知識自体は重要判例であったり、基本書に必ず乗っている基礎的な知識となっています。基本的な理解とその応用力を問う、まさに王道のような問題であるということができるでしょう。

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