平成26年度東京大学法科大学院入試、刑事系のポイント解説

形式

刑事系というくくりで、刑法、刑事訴訟法の問題を70分間で解くという形式になっています。これは、平成18年、19年の新司法試験に類似しています。刑法の問題と、刑訴の問題の分かれ目がはっきりしているので、解きやすいと思われます。70分間で刑法と刑事訴訟法を解くといった意識で問題がないと考えられます。

解答の大枠

刑法では、XとYの罪責が問われています。論点が多いわけでも、難しいわけでもないので、各犯罪構成要件ごとに定義を出して、あてはめをしていくという流れが大切です。

刑事訴訟法では、領置について聞かれています。任意処分の限界についてのあてはめが肝要となると思われます。

論点

刑法について

問題となる罪責としては、住居侵入罪、逮捕罪、強姦罪、強盗罪が考えられます。論点では、姦淫をしようとした相手方たるAが男性であるので、不能犯について問われています。さらに、XがAの部屋を立ち去った後に、Yは強盗行為に及んでいるので、共謀の射程、若しくは共犯関係からの離脱を書く必要があると思われます。

また、Yは、Aが殺されるかもしれないと思い抵抗できなくなっているのをいいことに、現金10万円を持ち去っているので、事後的奪取意思についても書く必要があると考えれられます。

刑事訴訟法について

領置手続きの適法性について論じていくことになります。領置は任意処分であるため、任意処分の限界、すなわち、ティッシュペーパーの領置が必要性、緊急性を考慮し、相当性を有しているかを検討していく必要があると思われます。事実をしっかりと評価するという姿勢が大切になってくると思います。

また、今回の事案では、緊急性が弱い事案なので、そこについての言及もあると良好な答案となったと考えられます。

総評

刑法、刑事訴訟法ともに、基本的な問題だと思われます。基本的な知識を駆使し、淡々と処理していけば、合格答案になるのではないでしょうか。また、領置については、平成22年の司法試験でも問われているので、抑えておくべきポイントだと思われます。

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