平成28年度大阪大学法科大学院入試、刑事訴訟法のポイント解説

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形式

例年通り、刑事系科目は、刑法と刑事訴訟法を併せて90分の解答時間が与えられており、配点もそれぞれ同じく50点ずつです。したがって、それぞれ45分が標準的な解答時間となります。

問題形式は、第1問が事例問題、第2問が4つの用語説明の問題となっています。ただし、配点は第1問が18点、第2問が32点なので、第1問に時間を費やしすぎないように注意を要します。

解答の大枠

第1問について

警察官のとった措置の適法性について論じることが求められています。この形式は、司法試験の第1問でもよく出題されるものです。本問では、警察官Pの接見指定の適法性について検討することになります。

第2問について

4つの用語を簡潔に説明せよ、という問題です。それぞれ100字以内という指定がされているため、用語の意義を書いたうえで、簡潔に説明する必要があります。

論点

第1問について

接見指定の適法性について、刑訴法39条3項が定める要件を満たすかを検討することになります。その際、「捜査のため必要があるとき」の意義について、判例の立場を参考にして明らかにしたうえで、適切に当てはめをすることが必要です。

本問は、初回接見であるので、初回接見の重要性について、憲法34条が定める弁護人依頼権を踏まえて検討すべきでしょう。この点についても判例(最決平12.6.13)があるところなので、判例を参考にして検討すればよいでしょう。

第2問について

①「未発生の犯罪の捜査」について説明が求められています。刑訴法189条2項を参考に、まず捜査の意義を簡潔に示すことが必要です。従来の考えでは、捜査は犯罪の発生を前提としていたので、この点との関係で説明すれば良いと思われます。通信傍受法による通信の傍受は、将来発生すると見込まれる犯罪について行われるものですので、これを参考にすれば良いでしょう。

②「余罪取調べ」は、被疑事実(本罪)との関係で説明する必要があります。

③「縮小認定」は、訴因事実と裁判所が認定する事実との関係で説明する必要があります。

④「被害再現写真の証拠能力」については、著名な判例(最決平17.9.27)があるところなので、これを参考にして説明すればよいでしょう。

総評

第1問のような出題形式は、司法試験の第1問でもよく出題されるものです。問題も接見指定の適法性であり、基本的な問題といえます。

第2問の用語説明の多くは、重要論点との関係で出てくるものばかりです。論点について、問題の所在を正確に捉えるには、基本的な用語の正確な理解が必要となります。このように、基本を重視している姿勢がうかがえます。

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