平成26年度大阪大学法科大学院入試、刑事訴訟法のポイント解説

大阪_26_刑事訴訟法のサムネ画像です

形式

形式は、問題が2題出題されています。第1問は事例問題で配点が25点、第2問は用語説明で配点が25点です。

用語説明の配点が5割ということなので、かなり配点が割られているという点が特徴といえます。解答時間は刑法と刑事訴訟法で90分あります。刑法の問題を解く時間を考えると45分以内に解答すべきですので、時間的には余裕はありません。時間短縮のためにも、用語説明については十分に準備をしておくことが必要でしょう。

解答の大枠

第1問について

本問は事例問題です。本問では、①アパートの室内でハンドバッグを確保した点、②民家の車庫内において男性を逮捕した点の2点について解答することが求められます。

①については、逮捕に伴う差押えとしての適法について、②については、本問が現行犯人として逮捕されているので、現行犯逮捕の要件についてそれぞれ検討し、特に問題となる点について論述することが必要となります。

第2問について

本問の用語説明は5問出題されています。

取調べの可視化などは近時ニュースでも話題のキーワードでもありますが、いずれも刑事訴訟法の基本的な知識に関するものです。条文に言及することも求められているので、日頃から基本的な条文についてはチェックしておく必要があります。

論点

第1問について

まずハンドバッグを確保した点ですが、その後に現行犯逮捕していることから、逮捕に伴う差押えの適法性について問題となります。ここでは、刑訴法220条1項2号の要件を検討することになります。

第1に、無令状の逮捕に伴う差押えは「逮捕する場合」ですることが要件とされているので、逮捕前にハンドバッグが確保されている点について、この要件を満たすか検討する必要があります。この点については、著名な判例(最大判昭36.6.7)もあるところなので、これを参考に検討するべきでしょう。

第2に、無令状の逮捕に伴う差押えは「逮捕の現場」でなされることが要件であるため、逮捕された場所がハンドバッグを確保したアパートから50メートルほど離れた場所である点について、要件を満たすか検討する必要があります。この点についても、上記判例が言及している部分ですので、これを参考に検討するべきでしょう。

第2問について

本問では、5問の用語説明が問われています。条文の言及と100字以内で簡潔に答えることも必要とされているので、この点に配慮して解答する必要があります。

いずれも用語の意義や趣旨を記述するだけで足り、論点に関する記述は不要だと思われますが、①接見禁止処分や④証拠の関連性、⑤供述録取書などは重要論点との関係で正確な概念の理解が前提とされるところです。

総評

第1問の事例問題、第2問の用語説明問題のいずれも基本事項に関する問題であり、良問といえます。

第1問からは、実務家ならば当然に知っている基本判例の正確な理解が求められているということが、第2問からは、論点だけではなく、基本概念の正確な理解が求められていることがうかがわれます。その意味では、本問は基本事項の確認という点で良問といえるでしょう。

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