平成28年度大阪大学法科大学院入試、民事訴訟法のポイント解説

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形式

形式としては、問題が2題出題されています。第1問は、短めの事例問題で、4つの問いについて簡潔な理由を付して正誤を明らかにするという形式の問題です。第2問は、第1問よりもやや長い事例問題で、3つの設問について論じる問題です。

解答の大枠

第1問について

本問の貸金返還請求訴訟に関する4つの正誤問題です。いずれも民事訴訟法の基本原則に関する問題です。

第2問について

設問1および設問2は、債権者代位訴訟における債権者や債務者の当事者適格について論じたうえで、裁判所がどのような判決をすべきかを検討することになります。

設問3は、相殺の抗弁を主張した後に、相殺で主張した自働債権について別訴を提起したときに、二重起訴禁止を定める民訴法142条との関係について論じる必要があります。

論点

第1問について

⑴は、二当事者間における主張共通の問題です。

⑵は、弁論主義第1テーゼにおける主張責任に関する問題です。立証をもって主張に代えることができないという基本問題です。

⑶は、相手方が援用した自己に不利益な陳述に関する問題です。

⑷は、相手方の援用しない自己に不利益な事実の陳述に関する問題です(最判平9.7.17参照)。

第2問について

設問1は、債権者代位訴訟において、原告の被保全債権の不存在が判明し、原告の当事者適格の帰趨について論じたうえで、裁判所がどのような判決をするのかについて答えることになります。

設問2は、債権者代位訴訟が提起された後に、代位債権の債権者の当事者適格の帰趨について論じたうえで、代位債権の債権者が重ねて代位債権の訴えを提起したときに、裁判所が当該訴えをどのように処理すべきかを検討することになります。

設問3は、乙訴訟において被告が相殺の抗弁を提出した後に、乙訴訟の継続中に、乙訴訟の被告が相殺に供した自働債権について別訴を提起した場合、相殺の抗弁に既判力が生じる関係で(民訴法114条2項)、二重起訴禁止を定める民訴法142条の問題が生じないかどうかを検討する必要があります。

総評

第1問は弁論主義に関する基本問題であり、第2問は債権者代位訴訟および相殺と二重起訴の問題です。いずれも基本的な問題であり、基本を重視している姿勢がうかがえます。

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