平成28年度京都大学法科大学院入試、憲法のポイント解説

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形式

形式としては、小問が2問、各設問とも人権分野からの出題となります。いずれの設問もごく短い事例問題となっており、旧司法試験の出題形式とにたものとなっています。予め、過去問等を解き、時間配分を掴んでおいた方が良いでしょう。

解答の大枠

設問1ではAが売春勧誘行為を規制したことについての憲法上の問題点を、設問2については政党の政治資金規制についての憲法上の問題点を検討することが求められています。各設問とも参照条文であげられている法律の、どこの文言が問題となっているかを明確に指摘し、それが当事者の如何なる権利・自由との関係で問題となっているかを深く検討する必要があります。

いずれの問題でも、営業の自由や政党の自由の一般論を長々論述することは避け、事案中の事実を指摘・評価し、当てはめを充実させた答案になるよう意識しましょう。

論点

設問1について

本問ではAの路上売春斡旋の自由(以下「本件自由⑴」)が売春勧誘罪・補導処分制度により規制されています。そこで①本件自由⑴がそもそも憲法上保障されているか、②売春勧誘罪・補導処分制度の二つの側面から規制されていることから、各々規制の当否を検討する必要があること、③各規制が正当化されるかを論証する必要があります。

①については13条で保障されているとすることもできますが、営利目的で行っていると考えられるので営業の自由の一つとして22条1項により保障されるとすべきでしょう。

②については2つまとめて論述するか、別個に分けて論述するかの差はあるものの、二つの規制が問題となっていることを示しましょう。

③本件自由①を営業の自由として保障されると考えると違憲審査基準は精神的自由に比して緩やかな基準が一般に当てはまります。もっとも本件規制の目的が女性の身体保護や性風俗の健全化など消極目的にあると考えられるので、違憲審査基準を引き上げることも考えられます。

設問2について

設問2ではYの政治資金に対する自由(以下「本件自由⑵)が、改正政治資金規正法により規制されています。そこでまず①本件自由⑵が憲法上保障されるか、②問題文中の3つの事項が問題となること、③各規制が正当化されるかが問題となります。

①については政治的結社の自由の一内容として21条1項で、あるいは15条で保障されるとすれば良いでしょう。

②も設問1と同様、書き方は色々ありますが、3つの点が問題となることは指摘しましょう。

③違憲審査基準の設定は権利の重要性、制約の重大性から妥当な基準を導き出しましょう。

本問で注意することは政党や人権共有主体性の一般論を長々と書くことです。司法試験でもいえることですが、事案を離れて知識を羅列するだけの答案は中々評価されないので、事案解析をする姿勢を示しましょう。

総評

論点としては、基本的なものです。過去問検討や旧試験問題を説いて、場数を踏みましょう。また本問は検討すべき項目がやや多いので時間配分に気を付けることも意識しましょう。

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