平成26年度京都大学法科大学院入試、行政法のポイント解説

京大_平成26年度_行政法のサムネ画像です

形式

本問は、問題文がページの3分の1程度、設問は問1、問2の2問で、設問自体は短いです。参照条文として条例と、大規模小売店舗立地法が掲載されています。

このように参照条文を読み解きながら問に答えるという形式は、行政法ではよく見られるものです。

解答の大枠

問1

Xは「本件条例が違法と考えて届出を行わず」とあるところがヒントになります。そして、Xが中止命令の違法を主張する場合に、本件条例自体の違法を主張していくことになると思われます。

問2

中止命令の違法を刑事手続の中で主張できるかですが、行政手続に公定力が生じていることとの関係で検討することが必要です。

論点

問1

Xは本件条例を違法と考えたと記述されていることから、本件条例の違法を主張していくことになりそうです。法令と条例の関係を考える場合は、その目的を比較し、同一目的か別目的かを判断することになります。

本問は、法令が小売業の保護を目的とし、条例はコンパクトシティを実現しようということであり、見方によっては、条例で、郊外での大型店の出店規制をすれば中心市街地での小売店が増加し、共倒れになる危険もあります。このように見るならば、条例は法令と目的を別にしているといえるでしょう。

さらに条例は小売店の保護を図ろうとしている法令の目的を阻害することになるといえそうです。すると、条例は法の範囲内になく無効、違法ということにつながるでしょう。よって、違法な条例に基づく中止命令も違法ということになります。

問2

行政行為に公定力が生じているのであれば、取り消されるまでは有効です。そこで、公定力が生じている中止命令の違法を刑事訴訟で主張することができるかが問題となります。

有効な条例に従って中止命令がなされたのであれば違法を主張することができないとも思われます。しかし、刑事手続は何が罪になるのかを決定するものであって、行政法とは別に独自に違法を評価することができると考えられます。

総評

問1では、法令と条例の目的のとらえ方は、人によってさまざま解釈することもできるかもしれません。人によって解答が変わることもあるかと思います。よって、問1では、自分なりの解釈示したうえで結論を導いたかが重要になります。受験生なりの考え方を見ることができる問題であったといえましょう。

問2では、公定力と刑事手続との関係を論じることになります。典型論点ですが、論じるにあたっては理由と結論をわかりやすく記載することが重要です。

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