平成28年度神戸大学法科大学院入試、刑事訴訟法のポイント解説

神戸_28年_刑事訴訟法のサムネ画像です

形式

(1)は、具体的事案において、現行犯逮捕、または準現行犯逮捕が認められるかを検討するものです。要件を検討し、具体的に検討することが必要な形式です。

(2)は、伝聞法則についての問題です。伝聞法則の基本的事項から、本問のレシートが伝聞証拠にあたるかと検討することになります。

解答の大枠

(1)では、現行犯逮捕が認められるか、要件を検討することが必要と思われます。そして、現行犯逮捕でなければ、準現行犯逮捕が認められるかを検討することになりそうです。その際、司法警察員は、直接犯行現場を現認していない点をどのように評価するかで、結論が変わってくるものと考えられます。

(2)では、レシートについての証拠能力を解答するものです。伝聞証拠の意義から、判断基準を示した上、レシートはどう扱われるべきかを検討することになると思われます。伝聞証拠の意義の部分では、自説のみ展開すれば十分かと考えられます。

論点

(1)について

現行犯逮捕の要件をまずは挙げる必要があるでしょう。犯罪の現行性があるといえるのか、犯行時刻と思われる午前2時から1時間後、現場から200メートル離れている点をどのように評価するかで結論が分かれてくるかと思われます。

また、現行犯逮捕する者自身による、犯行を現認しなければいけないのか、被害者の供述と相まって認識できればよいのか、検討する必要もあるのではないでしょうか。現行犯逮捕の要件を満たさなければ、準現行犯逮捕は認められるかの検討に移るべきでしょう。

(2)について

証拠能力が認められるかは、レシートが伝聞証拠にあたるかと関連して問題となりえます。ここで伝聞証拠の定義を示す必要があるでしょう。そして、要証事実が何かを検討した上、伝聞性があるかを検討することになりそうです。

伝聞性がないとなれば、他の証拠排除する事情がなければ証拠能力が認められるでしょう。一方、伝聞性があるのであれば、伝聞例外の要件を検討することになると思われます。

総評

(1)では、逮捕について、自説を示し、本問の事情のもとで現行犯逮捕や準現行犯逮捕を検討することになるでしょう。要件を適切に示し、事案に当てはめることができる能力がためされているものと考えられます。

(2)では、伝聞法則の基本的理解が示される必要があります。自らの説から素直に検討し、証拠能力の有無を検討することになるでしょう。伝聞法則という、刑事訴訟法で、特に重要なテーマについて基本から理解しているかを問われる問題であったと考えれます。

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