平成28年度慶應義塾大学法科大学院入試、刑事訴訟法のポイント解説

28年_慶應_刑事訴訟法のサムネ画像です

形式

本問は、事例問題が1題であり、下線の引かれた2つの捜査行為の適法性について論じさせる形式となっています。時間は短いものの、形式としては、司法試験・予備試験の刑事訴訟法に近いものとなっています。

もっとも、慶應義塾大学法科大学院の入試においては、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法について、各科目の想定解答時間が40分とされており、それに応じて、問題文もややコンパクトになっています。

本問のような形式の問題については、時間配分が攻略のカギになると考えられます。

解答の大枠

下線部①の捜査行為については、「犯罪があると思料するとき」(189条)へのあてはめをしたうえで、強制処分性を簡単に否定し、任意捜査の限界として論じていくのが適切であると思われます。

下線部②の捜査行為については、強制処分法定主義違反の有無を問題とし、強制処分該当性について、丁寧に検討する必要があると思われます。

論点

下線部①の捜査行為については、任意捜査の限界として、対象者の自由な意思決定・行動を制約しているのではないかがポイントになると思われます。ここでは、事実をいかに評価するかが重要です。

なお、本問の検討に際しては、職務質問との違いについても検討できると高評価であった可能性があります。もっとも、時間との兼ね合いで、ここまで書かないことも十分に考えられるでしょう。

下線部②の捜査行為については、強制処分に該当するか否かについて、具体的事情を詳細に拾いつつ、各事実を評価し、結論を導くことが求められていると考えられます。検討に際しては、対象者のいかなる法益が制約されているかに着目することが必要な問題であったといえるでしょう。

総評

本問は、問題文において、事情が比較的詳細に書かれているため、事実をいかに評価するかが重要であると考えられます。刑事訴訟法の試験問題におけるこのような傾向は、司法試験や予備試験でも同様であるため、事実評価を重視した勉強をする必要があります。

対策としては、予備試験や旧司法試験の過去問をやり、参考答案や再現答案を参照して、事実評価のやり方を盗むのが有効だといえるでしょう。

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