平成28年度慶應義塾大学法科大学院入試、商法のポイント解説

28年_慶應_商法のサムネ画像です

形式

本問は、簡潔な事例について、設問が2つある形式で出題されています。慶應義塾大学法科大学院の入試においては、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法について、各科目の想定解答時間が40分とされています。問題文は簡潔ですが、それに応じて時間も短いので、コンパクトにポイントを押さえて論述していくことが重要であると考えられます。

解答の大枠

設問1については、本件貸付けの効力を、利益相反取引と関連させて論じたうえで、Yが甲社に対していかなる法的責任を負うかについて検討していきましょう

設問2については、株主代表訴訟制度について、趣旨までさかのぼった議論を展開することができると、点数が伸びると考えられます。

論点

設問1では、利益相反取引について、条文の文言の意義を明らかにしつつ論じていく必要があります。

まずはその該当性を検討していきましょう。そのうえで、取締役会決議を欠く利益相反取引の効力が問題となります。利益相反取引規制の趣旨を踏まえつつ、代表取締役が会社から個人的な資金を借り入れた事例について、取引の効力をどのように解すべきかを論じましょう。

次に、Yが甲社に対していかなる法的責任を負うかが問題となります。ここでは、423条1項の役員等の会社に対する責任が問題となると考えられます。利益相反取引については、任務懈怠の推定規定が3項に置かれているので、これを踏まえて論じていきましょう。

設問2では、株主であるXの取りうる手段が問題となっています。ここでは、株主代表訴訟という手段が考えられるでしょう。代表訴訟の対象については、趣旨に立ち返り、判例を踏まえつつ論ずることができれば、高評価につながるものと思われます。

総評

いずれも、基本的な事項について問う問題であるため、基礎知識を確認できている人にとっては比較的簡単な問題であったと考えられます。解答時間は短いので、論ずべき事項について、全体のバランスを考えて論ずることができた答案が高評価を得るものと思われます。

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