平成26年度慶應義塾大学法科大学院入試、民事訴訟法のポイント解説

平成26年度民事訴訟法_慶應のサムネ画像です

形式

本問は、事例、設問ともにとても短いです。その分、答案構成に使える時間は少なくはないといえるでしょう。

ただ、それでも解答するのに時間が余るほどでないため、問題文を読んだら、条件反射的に記載すべき事項が思い浮かぶぐらいに学習しておく必要はありそうです。

解答の大枠

問1では、被告の主張について、訴訟法上の意味と効果に分けて検討することが求められています。まず、原告の請求原因の主張に対して、被告の主張が、どのような抗弁になるのか指摘すべきと思われます。次に、請求原因に対してどのような効果があるかを検討することになるでしょう。

問2では、前訴確定後の訴えについて、裁判所がどのように取り扱うべきかについての検討が求められています。ここでは、既判力に抵触するかについての検討が必要と思われます。

論点

問1では、前提としてXの請求原因は何かを指摘した上で、Yが生前のAから甲土地を購入したとしているところから、所有権喪失の抗弁を主張していることを示すべきでしょう。その際、なぜYの主張が抗弁になるのかを論証すれば、訴訟法上の意味に答えたことになると思われます。

そして、効果として原告Xの請求が認容されるのか棄却されるのかなどの効果を論述することになります。その際には、なぜそのような効果が発生するのかの理由も記載するほうが得点は伸びるでしょう。問1では要件事実を意識した論述が重要と思われます。

問2では、まず、Yの賃借権の抗弁が認められた場合の判決には、どの時点での、どのような判断に既判力が生じるかを記載すべきと思われます。そして、後訴で、Xの賃貸借契約の解除による終了の主張が前訴既判力に抵触するのかを検討することになるでしょう。

そして、最後に裁判所として後訴をどう扱うかを論述することで締めくくれば良いのではないでしょうか。

総評

本問は、要件事実の正確な理解が問われているといえます。請求原因事実や抗弁、再抗弁の構造の把握を、うまく論証に反映させる必要があります。司法試験でも、要件事実の考え方はよく問われているため、本問の研究は司法試験にも活きるでしょう。

また、既判力についての理解も問われています。既判力は、処分権主義、弁論主義などと並び、司法試験で最重要なテーマです。本問は、重要なテーマである既判力について、基本的な部分から論述することができれば評価されるでしょう。

あなたもレビューしませんか?

※先に「継続力」を理解する事が重要です。

難関な試験に合格する為には独学力を鍛えなくてはなりません。

司法試験の独学力.comでは、独学力を構成する「効率力」と「継続力」。特に独学で司法試験に合格する為の必須条件である「継続力」について解説しモチベーション向上を図ります。