柏谷周希「表現の自由を90分講義を読むだけですっきり理解する本」の特徴と評価

表現の自由を90分講義するだけですっきり理解する本

「表現の自由を90分講義を読むだけですっきり理解する本」の特徴

本書は辰巳講師・弁護士の著者が司法試験憲法で頻出分野である表現の自由について解説したものです。新試憲法科目では2年に一回程度は表現の自由が関連した出題がなされるので本書は今一憲法が苦手だ、表現の自由がよくわからないといった受験生にうってつけの書籍といえます。

本書は憲法分野でも表現の自由にフィーチャーしたものであり、表現の自由を網羅的に解説しています。特に報道の自由や集会の自由などいざ論文で出題されるとなかなか問題点が把握しづらい論点については丁寧に解説されており、百選等で学習してもなかなか理解できない人にとっては目から鱗な解説もあります。また一つ一つの論点解説も基本的に1〜2頁程度でコンパクト且つ要旨を絞って解説しており、非常に読みやすいです。

本書は論点解説書でありますが、随所に受験生が陥りがちな誤解・典型的なダメ答案の解説など予備校講師の著者ならではの説明があります。論点を一通り理解はしているがなかなか司法試験で合格答案にならない方、そもそも答案の書き方がよくわからない方にとっても有益な内容といえます。

一方で本書は受験対策用の書籍なので高尚な学説の整理、深い学術的な検討は皆無です。なので憲法が得意な方にとってはやや物足りない印象を受けます。本書を読む価値がある方というのは憲法に苦手意識がある・答案がいまいちうまく書けないといった方に限定されるでしょう。

「表現の自由を90分講義を読むだけですっきり理解する本」の評価は?

短答式対策において

本書は試験頻出分野である表現の自由を詳細に解説していることから択一対策においても一定の効果はあると思います。

しかし択一対策のためであれば別途百選・基本書で網羅的・体系的な学習をした方が効率的なのであえて本書で択一対策を講じる必要性はないでしょう。

法科大学院入試対策において

本書は試験頻出分野である表現の自由について初学者でもわかりやすく解説していることから、法科大学院入試対策においてもぴったりの書籍といえます。もっとも各大学院ごとに出題傾向は異なりますので、各校の過去問をチェックし対策を講じるべきであることはいうまでもありません。

司法試験・予備試験対策において

本書は司法試験・予備受験生を主な読者層として出版されているものであり、憲法に苦手意識を持っている人は一読の価値はあります。まず新司法試験で表現の自由が問題となった過去問を解き、躓いたところ、わからなかったところなどを本書で参照してみるのも良いでしょう。

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