大貫裕之他「行政法 事案解析の作法」の特徴と評価

行政法事案解析の作法

「行政法 事案解析の作法」の特徴とは?

本書は中央大学法科大学院教授である大貫裕之先生と同准教授の土田伸也先生の共著で、法学セミナー上で連載されていた者を書籍化したものです。本書の構成は全21題の事例問題を題材に事案分析・問題解決能力を養うことを目的としたものです。

対象は法科大学院生や司法試験受験者が想定されており、内容も曽和俊文他「事例研究 行政法」よりもやや難しい印象ですので行政法の基礎について理解したがより深く理解したい、司法試験上位を目指すといった中上級者におすすめです。

「行政法 事案解析の作法」の評価は?

本書は司法試験論文試験と同じく事例・当事者の会話(※一部なし)・参照法令を掲載し、問題演習をこなすことで事案解析の作法を習得することが出来ます。本書は短答試験対策としては情報量が少ないのでもっぱら論文対策に用いましょう。

法科大学院入試対策の場合

本書の対象は先述のように司法試験本試験受験者やロースクール生等なのでその内容は法科大学院入試に比べ格段に高度です。法科大学院入試において行政法は試験科目から外されたり、出題されても基本事項の意義・趣旨が問われるに留まっているので入試レベルでは本書はややオーバースペック気味なのでおすすめできません。

もっとも事案は司法試験未満・予備試験並なので難しい行政法の問題が出題されている法科大学院を志望している方は予備試験の問題を解くと共に本書を使用するのもいいでしょう。

司法試験・予備試験対策において

本書の難易度は予備以上、司法試験よりは少し易しいくらいなのでこれらを目指す方々は積極的に使用していただきたいです。特に「事例研究 行政法」を解いてみたが歯ごたえがない、解いてみたのに司法試験の問題が解けないという人は「事例研究 行政法」と司法試験の橋渡しとして本書を用いるのがお勧めです。

「事例研究 行政法」に比べて説明は平易とは言いがたいですが、コンパクトに論点を解説しており「事例研究 行政法」では抽象的にしかわからなかった論点がより鮮明に理解できる事があります。

もっとも本書は初心者にとって議論が高度なところが多々あるので、行政法が苦手・初学者の方はまず「事例研究 行政法」を用いて学習することをお勧めします。「事例研究 行政法」と本書の問題をそつなくこなせるようになれば予備試験はもちろん司法試験の問題も難なく解けるようになるでしょう。

まとめ

本書は中・上級者向けの演習書ですが、論点解説や事案等の分量はコンパクトにまとまっているので短時間で論文試験に必要な知識・作法を習得する事が出来ます。行政法が普通程度に出来る方は是非本書を手にとって上位合格を目指しましょう。

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