平成28年度慶應義塾大学法科大学院入試、民法のポイント解説

28年_慶應_民法のサムネ画像です

形式

慶應義塾大学法科大学院の入試においては、憲法、民法、刑法について、各科目の想定解答時間が50分とされています。本問は、事例問題が1題となっており、事例も長いものではないので、分量としては標準的だといえます。予備試験の対策をしていた受験生であれば、時間不足に陥ることなく解答することは容易だと考えられます。

解答の大枠

本問では、EのCに対する請求について、反論にも言及しつつ論ずることが求められています。問われ方も標準的だといえるので、淡々と処理していけば足りる問題であると考えられます。ここでは、EのCに対する請求を、所有権に基づく返還請求権としての本件越境部分明渡請求権と構成することができるでしょう。

論点

まずは、所有権に基づく返還請求権の請求原因事実を充足しているかを検討する必要があります。この部分は、要件を一つずつあてはめていけばよいでしょう。

次に、Cからの反論として、Aによる本件土地の時効取得が考えられます。時効が完成しているかどうかについて、要件にあてはめていきましょう。

ここで、Cがこの取得時効を援用できるかが論点になると考えられます。ここでは、判例を踏まえて、論じていくことが求められているものと思われます。ここが本問の悩みどころであると思われます。この部分で説得力ある論述をできれば、高得点が望めると推測できます。

また、本問に関しては、試験の現場では気になる事情も多いように思われますが、法的に意味のある事情を抽出していくことが求められている問題だと思われます。

総評

問われているのはいずれも基本的な事項であり、多くの受験生が押さえていたと考えられます。本問では、これを適切に答案に起こすにあたり、要件事実の知識を有していると、有利な問題であったと思われます。そこで、対策としては、要件事実の簡単な参考書を読んでおくとよいでしょう。

また、事例問題の形式で出題されている旧司法試験の過去問を解くことで、機序よく答案構成をし、文章で表現する練習を積んでおくことも有効だと考えられます。

みんなのレビュー

ポイント解説だとしても不十分だと思いました
たまたま見ていた者

この問題は、CがAの取得時効を援用できるかはたしかに論点になるとの点はその通りだと思います。「本問の悩みどころ」というのは、おそらく、①Cを「当事者」(145条)に含み、Aにおいて完成した取得時効の援用権者にあたるとするのか、②あたるとして本問のEは時効完成後の第三者となる可能性がありどのように処理をするのか、③Cが登記を備えたEに対して対抗できないとしても所謂敗者復活準則の適用はあるか、などの点と思われます。 また、CがAの時効を援用できるかということと共に重要な点として、仮にかかる時効援用(あるいは時効取得のEに対する対抗)が認められない場合の法的処理になるでしょう。ここでは、Cの占有権原として❶借地借家法10条1項の適用はあるか❷賃借権の時効取得が認められるかなどの点が問題になるでしょうか。特に❷については、事例の内容からも問題になることはわかり易く、そこは指摘されたいところですよね。記事にはこれが書いてありませんよね。「悩みどころ」で丁寧な論証を展開しても、論点を落としてしまっている状態になりますよね。 長々と書きましたが、これだけ問題になりうることが多いのに「悩みどころ」などという曖昧な表現で指摘されても、受験生のみなさんにとっては参考にならないと思います。むしろ、❶❷の点が問題になることは記事に記載されてないか、少なくとも分かりづらいといえるとおもいます。 ワンポイント解説ということですが、せめて論点の列挙くらいはするのでなけば、その名前にふさわしくないと思います。これでは奇しくもほんの一部だけつまみ食いして紹介していうという意味で本当に「ワンポイント」ですね。 ロースクールの名前を掲載して、アクセス数を稼いで、広告収入を増やしたかったのが目的なのかは分かりませんが... 受験生の「独学力」に寄与する要素はほぼ無いと思いました。 今後はもう少しマシな「ワンポイント解説」がされればなあとおもいました。

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