井田良他「事例研究刑事法Ⅰ刑法」の特徴と評価

井田良「事例研究刑事法Ⅰ刑法」サムネ画像

「事例研究刑事法Ⅰ刑法」の特徴

慶應義塾大学の井田良教授、信州大学(早稲田大学名誉教授)の田口守一教授、東京高裁判事の植村立郎先生、同志社大学の河村博教授らの共著の刑法の演習書です。

司法試験程度かやや短め程度の問題が総論・各論各8問ずつ掲載で、内容的には司法試験向けです。法科大学院生程度を対象としていて、本番の司法試験さながら、理論的問題、判例理解、事実認定をバランスよく取り扱っている本です。

実務家も執筆して事実認定まで学べる演習書となっているのが特徴で、判例の事案をしっかり分析することや殺意、共謀の認定などを学べるのは本書であればこそといった形です。

問題の理論的考察等については、島田聡一郎他「事例から刑法を考える」等と比べるとやや物足りない感じはしますが、司法試験的な問題形式での演習書で、事実認定まである程度押さえておきたいと思う人にはお勧めできる一冊となっています。

「事例研究刑事法Ⅰ刑法」の評価は?

短答式対策において

向いていません。

論述式問題とその解説なので、短答式にフォーカスはしていません。

法科大学院入試対策において

やや向いていません。

法科大学院入試では事実認定よりも理論面、ロジックが重視され、一行問題などにも対応できる力が重要なことも多く、本書の良さをあまり活かしきれません。

司法試験・予備試験対策において

向いています。

司法試験的な問題について、「事例から刑法を考える」安田拓人他「刑法事例演習教材」よりも事実認定が厚くあてはめを考えるのに向いた実践向けの本です。殺意や共謀の認定は、理論的な内容ばかり扱っていると重要性がわかりませんが、事情がちりばめられている司法試験でしっかり得点していくためには本書のような事実認定にもしっかり触れておくことが重要ではないでしょうか。

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