西田典之「刑法各論」の特徴と評価

西田典之「刑法各論」のサムネ画像です

「刑法各論」の特徴

本書は、東大等で教授を歴任された故・西田典之先生の基本書です。山口厚「刑法」(通称青本)と並び法科大学院でのシェアが高い基本書です。「青本」と比較した場合、本書該当分野である各論の記述がわかりやすく重宝します。

本書の内容としては、全体的に通説ないし有力な見解に立脚しており、文章も非常に読みやすいものとなっています。刑法各論の学修においては文言の定義が非常に重要となりますが、本書は、保護法益、文言の定義がしっかりと明示されており、この点がシェアの高い理由の一つといえましょう。論証を作成する際に非常に助かります。

また、判例の紹介や具体例が豊富ですので、具体的な理解の助けにもなります。判例の紹介の関係では、「判例刑法」の該当番号を紹介していますので、こちらを併せて使用すれば効率よく学修が進められるでしょう。なお、西田先生は結果無価値論に立脚されていますが、行為無価値論の立場からでも問題なく読み進むことができます。

本書を使用するにあたっての注意点としては、西田先生の採る独自説があたかも通説のごとく書かれている箇所が散見されますので、かかる点には気をつけて読む必要がありましょう。もっとも、刑法は見解の対立が深い分野であり、刑法の基本書全体に通ずるところではありますが。

平成25年に西田先生が亡くなってしまっていることもあり、本書の今後の改定が見込まれないことが残念ではありますが、それでもなお今後も刑法各論の基本書の定番として多く用いられると思います。

「刑法各論」の評価は?

短答式対策において

適していると思います。

本書は、条文の文言の定義・保護法益等がきちんと明示されておりますので、短答式問題を解くときに確認用として手元にあると重宝すると思います。

法科大学院入試対策において

刑法各論分野の論点について具体例を多く使用して説明しておりますので、法科大学院入試で問われる範囲は、本書で網羅できると思います。

司法試験・予備試験対策において

本書は、保護法益・条文の文言の定義がきちんと明示されておりますので、これを参考にして自身の論証を作るのに最適かと考えます。判例を豊富に紹介していることも、網羅的な学修という点で有用です。

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