呉明植「刑事訴訟法」の特徴と評価

呉明植「刑事訴訟法」のサムネ画像です

「刑事訴訟法」の特徴

本書は、伊藤塾の講師をされている呉明植先生が執筆された刑事訴訟法の予備校本です。

ページ数は、巻末の論証カード(約60ページ)を含めて約520ページと一般的なボリュームのようにみえますが、文字が大きめで、余白もふんだんに設けてあるため、見た目以上にスラスラ読むことができます。二色刷りでレイアウトもはっきりした書式になっています。

また、躓きやすいところ、「これはどういうことだ?」と思ったところで逐次コラムが設けてあり、そこでしっかり分かりやすく解説してくれているところが非常に嬉しいポイントです。講師としての経験から、生徒の躓きにくいポイントをよく分かっておられると感じます。

予備校本らしく、巻末には論証カードがついています。ただ論証がポンっと載っているだけでなく、所々呉講師のコメントがついており、実際どのように論証を使うのか等、アドバイスが付いているため非常に使いやすいかと思われます。

「刑事訴訟法」の評価は?

短答式対策において

本書は予備校本らしく、徹底して判例・通説の立場から説明がなされているため短答式試験との相性が良いです。

また、分かりやすさ・ボリューム的に通読が容易であるため、まだ刑事訴訟法の全体像がつかめていない人は、本書をまず一周してから過去問に取り組むというアプローチをとるのも良いのではないでしょうか。

法科大学院入試対策において

本書は初学者でもわかりやすく、かつロー入試対策においても必要十分な知識を網羅しています。特に、訴因変更の要否・可否の部分は、初心者が躓きやすいポイントかもしれませんが、本書では非常に分かりやすく手ほどきをしてくれます。

初学者~ロー受験生レベルであれば本書で十分です。

司法試験・予備試験対策において

基本的な知識であれば、本書だけで十分網羅できます。

しかし、事案を深く検討する能力を要する司法試験クラスとなると、本書だけではやや力不足の感は否めません。

特に、判例知識については判例百選・重判で補充することが不可欠でしょう。司法試験、予備試験においては、最新の判例が出たり、事案の検討が重視されてたりするため、「論点ばかり」の勉強だとやや心もとないです。

したがって、本書は基礎知識の確認にとどめ、その余のインプットの時間は判例の勉強に割いた方が良いかもしれません。

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