三井誠他「入門 刑事手続法」の特徴と評価

「入門 刑事手続法」の特徴

本書は、その名の通り、刑事手続きに関する入門書です。「入門書」と言っても、その実質は体系書と大差ないものもありますが、本書は初学者向けの書籍であり、図表や写真などが多く挿入されていたり、巻末には刑事手続において実際に利用されている書式集もあり、刑事手続のイメージをつかみやすいように工夫がちりばめられているという特徴があります。

本書の特徴としては、本文と引用条文を二段組みで分けている点が挙げられます。条文を読んだことのない初学者にとっては、条文と本文との関係を読み解くことが難しいこともあるので、まず本文のみをざっと読むことで、刑事手続の概要を理解できるでしょう。

また、刑事手続について全般的にわかりやすく解説されています。少年事件の特別手続や未決拘留日数に関する付随手続なども解説されており、しかも330ページ程度でまとめられているという特徴があります。このようにコンパクトにまとめられているにもかかわらず、重要な問題に関しては、判例の言及もあるという点も特徴です。

「入門 刑事手続法」の評価は?

短答式対策において

短答式試験では全般的に出題されるので、刑事手続についてコンパクトにまとめられている本書は短答式対策として極めて有益といえます。引用条文と本文を併せて読み解くことによって、有効な短答式対策を講じることができるでしょう。

法科大学院入試対策において

法科大学院入試に短答式試験がある場合には有益ですが、論文式試験には向かないでしょう。もっとも、論文式試験においても刑事手続の流れを踏まえた論述は評価されるはずなので、その意味では本書で大きな手続の流れをつかんでおくことは有益です。

司法試験・予備試験対策において

本書は入門書というその性質上、個々の論点について深く解説されてはいないため、論文対策という意味で本書をメインとして使うことは難しいでしょう。もっとも、入門書にもかかわらず論文試験で問われるような問題、例えば悪性格の立証や非伝聞、写真、録音テープの供述証拠性といった問題にも言及があります。

司法試験・予備試験いずれの論文対策においても、苦手な論点についてまず本書を参考にするという使い方も有効でしょう。

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