伊藤靖史他「事例で考える会社法」の特徴と評価

伊藤靖史「事例で考える会社法」サムネ画像

「事例で考える会社法」の特徴

伊藤靖史他「リーガルクエスト会社法」執筆の学者も重なる気鋭の学者達が書いた会社法の演習書です。法学教室で連載された「事例で考える会社法」を1冊にまとめて刊行されたもので、第2版では会社法の平成26年改正にも対応しています。

設問は全部で25問、いずれも司法試験並みの分量と難易度で、司法試験受験生がよく使っている本です。

チェックポイントがついており問題のポイントを把握できるよう配慮されていますし、設問自体への解説もある程度なされてはいますが、解説では論点に関するアカデミックな内容もかなり多いです。そのためか、やや難解で、学部生にはゼミでの使用を除くと勧められる本ではないという評価は多いです。ですが、その分深められている部分が多いため、ロースクールレベル以降で使用すると大変勉強になります。

なお、参考答案が6問分がついてはいるのですが、「司法試験対策でここまで書いている時間はないだろう」と思ってしまう程度の詳細さです。時間内にこれが書けなければ落ちるとまで思う必要はないと思います。

「事例で考える会社法」の評価は?

短答式対策において

本書は論文式試験向けですので、向いていません。

予備試験の短答式にも対応したいのであれば、演習書としては前田雅弘他「会社法事例演習教材」がお勧めです。

法科大学院入試対策において

向いていますがやや難解です。

会社法ゼミ等に所属して詳しく学んだ方であればある程度使える本ですが、学部の授業で一周した程度の学部生が用いるには、内容が難解すぎるきらいがあります。

司法試験・予備試験対策において

向いています。

本書の価値は司法試験レベルの問題を、学者がきちんと解説してくれているところにこそあります。司法試験の問題では論点を発見できる能力とともに、「論点について知っていることのはき出し」ではなく「趣旨から考える」思考方法が試されていますが、そういった知識の引き出しを提供してくれる良書だと思います。

参考答案程度の完成度の答案を書けるようになる必要はありませんが、論点をしっかり拾えるようになれば得点も伸びるはずです。

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