丸山秀平「やさしい会社法」の特徴と評価

丸山秀平「やさしい会社法」のサムネ画像です

「やさしい会社法」の特徴

本書は中央大学法科大学院教授の著者が執筆した会社法の入門書・概説書です。本書は13版の改定に伴い26年改正にも対応しています。本書の一番の特徴は圧倒的な薄さにあります。江頭先生の「株式会社法」は言うに及ばず、「リーガルクエスト 会社法」の約半分の頁数であり、手っ取り早く会社法の全体像を押さえたい人にはぴったりです。

本書の主な対象は学部1,2年生や初学者など初めて会社法を学ぼうとする方であり、初学者でも読みやすい平易な文章で解説されています。難解な学説の対立や細かな判例知識は本書では掲載されておらず、最低限の会社法全体像について解説されるにとどまりますが、学部試験程度なら本書で難なく対応できるでしょう。

一方で司法試験で頻出の取締役等についての記載が薄く、ほとんど概要しか述べられていません。本書だけで司法試験や予備試験と言った難関資格を突破することは困難なので、本書は会社法学習の入り口として一日程度で流し読みし、本格的な学習は前述の「リーガルクエスト」「株式会社法」を中心に行う必要があります。

本書は「伊藤真の入門シリーズ」等と同様に初学者にとにかく会社法の全体像をイメージさせることに特化した書籍といえます。入門書・概説書というカテゴリーにある以上、基本書程度の情報量は望むべくもないですが、学習の最初期段階に一読すると会社法の全体像がわかり学習効率が上がるでしょう。

「やさしい会社法」の評価は?

短答式対策において

本書は予備試験・司法試験突破レベルの知識までは網羅していないため、試験対策のためには別途基本書や百選等を潰す必要があります。また法科大学院入試試験の短答対策としても情報不足感が否めないので本書だけで試験対策を講じるのは危険です。入門書と割り切り、その他の基本書でしっかりと対策を講じましょう。

法科大学院入試対策において

本書では会社法の骨子のみを端的に解説しているにとどまるので、法科大学院入試の論文対策用としても力不足です。本書に加えて趣旨・規範ハンドブックなどで論証を押さえれば最低限度の論文対策になりますが、素直に基本書で学習した方が確実です。

司法試験・予備試験対策において

本書は前述のように会社法の骨子について最低限度の解説がなされているだけなので、司法試験や予備試験対策としては情報量が全く足りません。本書は前述通り、会社法学習の入口のため、学部段階か未修1年次に流し読みする程度の使い方が適切です。本格的な試験対策には別途詳細な解説がなされている書籍を当たりましょう

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