前田陽一他「リーガルクエスト 民法Ⅵ親族・相続」の特徴と評価

前田陽一「リーガルクエスト民法Ⅵ親族・相続」サムネ

立教大学・前田陽一教授、立命館大学・本山敦教授、神戸大学・浦野由紀子教授の共著の民法の基本書。リーガルクエスト・シリーズの一つで、同シリーズらしく判例・通説をベースとしたオーソドックスな教科書です。

親族・相続法の教科書は、難易度が司法試験に足りない入門的なものや、一方で独自説に走ったり深めすぎているものが多く、教科書選びが難しいのですが、本書は判例・通説を中心に教科書としており偏りがないうえ、教科書として読みやすいため、親族相続もある程度押さえておきたいと思う受験生にとって大変使いやすいです。

なお、本山教授は本年度から司法試験委員となっていますが、特に彼の問題意識が反映されているといえるような箇所は見当たらないので、そういった目的で買う系統の本ではないと思われます。

「リーガルクエスト民法Ⅵ親族・相続」の特徴

遂に出版された、判例・通説を押さえた親族相続のオーソドックスな教科書です。

親族・相続分野はロースクール入試、司法試験において一定程度出題はされていますし、ある程度は押さえておいて不安は解消しておきたい人にはちょうどよいボリュームです。判例・通説は押さえ、相続分や遺留分の計算なども見やすい計算式と実例をまじえ、わかりやすく説明されています。

窪田充見「家族法」のようにわかりやすいが長いというのではなく、通常の教科書としての記述と分量であり、潮見佳男「相続法」のように独自説も押し出され深めるようなものでもなく、いわば「真ん中」、という位置づけでしょう。

「リーガルクエスト民法Ⅵ親族・相続」の評価は?

短答式対策において

向いていると思います。

条文や判例など拾いながら、論点や計算の問題などもできるので基本書の中では向いている方。ただ、親族相続の短答式ではひたすら条文とよく出る判例を押さえるのが大切なので、肢別本等での演習でよく出る問題をこなし、択一六法系統の本等を使う方が短答式の点数は上がると思います。短答式に関しては計算などで分からないときに読むのが良いと思います。

法科大学院入試対策において

向いています。

論点もきちんと押さえ、バランスよく判例・通説に沿った論述がされているので一通りある程度のレベルで親族相続を押さえたいのであれば使いやすいと思います。

司法試験・予備試験対策において

上と同様、すごくオススメできる書籍となっています。

司法試験対策としては、高得点を狙えるほどに深めた内容を持っている本ではなく、一通り見ておいて不安をなくすための本という位置づけです。ただ、短答式対策以外で何も読まないのは不安、論述で出たらヤバイという人には大変お勧めできる一冊です。

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