窪田充見「家族法 民法を学ぶ」の特徴と評価

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「家族法 民法を学ぶ」の特徴

本書は、窪田先生の法学教室の連載を書籍化したものです。もっとも、教科書としての利用を想定して手が加えられており、基本書と捉えるのが適切でしょう。

本書の特徴は、本文のわかりやすさにあると考えられます。もともとが連載であったためか、1講ずつ本文を追っていけば、おのずと親族法・相続法の全体像が頭にはいるようになっています。また、重要な問題については設例を用いて解説がなされており、立体的な理解を得られるような配慮がなされていると感じられます。

初学者が家族法について詳しく勉強したいという際、通読するならば本書はおすすめできる一冊です。

本書は、一見すると分厚い本ですが、巻末は「家族法と租税法」という特別講義になっています。この特別講義は、窪田先生と租税法の佐藤英明先生との対談という形式をとっており、家族法と租税法が交錯する問題について、かみくだいた解説を与えてくれるものです。

司法試験向けの家族法の勉強だけしたいという人は、この部分を読む必要はないので、本書はみかけ程には分厚い基本書ではないといえるでしょう。(なお、特別講義の内容自体はとても面白く、やわらかい文体にもかかわらず高度な議論をフォローしているものですので、特に租税法選択者は一読して損はないと思われます。)

「家族法 民法を学ぶ」の評価は?

短答式対策において

司法試験・予備試験の短答式試験では、家族法の問題も多数出題されています。そのため、家族法についても、しっかりとした学修を積んでおく必要があります。本書は、家族法の全体像を把握し、骨格を作るのに最適な基本書であると考えられます。

また、個別の論点についても、十分な解説がなされているため、本書を読んだうえで、過去問を解くなどして短答式試験の勉強をしていけば、短答式試験対策としては十分だと思われます。

法科大学院入試対策において

ロースクールにもよりますが、家族法は入試でも頻繁に出題されています。そのため、本書を読んでおくことは、ロー入試においても有益です。

また、基本書の通読は、ロースクール入学前に行っておくと、その後の学修がスムーズに進むため、できるだけロー入試前に読んでおきたいところです。通読用の基本書としては、家族法分野においては本書が最適だと考えられます。

司法試験・予備試験対策において

司法試験・予備試験の論文式試験においても、家族法の勉強は必須です。もっとも、財産法分野の広大さにかんがみると、家族法の学修で過度に手を広げることは得策とはいいがたいものです。

本書は、必要十分な知識を、わかりやすく解説してくれているので、司法試験・予備試験の論文式試験対策まで、メインの基本書に据えやすいと考えられます。本書は、初学者から本試験の受験生まで、広くおすすめできる基本書だといえるでしょう。

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