藤田広美「解析 民事訴訟」の特徴と評価

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「解析 民事訴訟」の特徴

元裁判官、現在琉球大学教授・弁護士の藤田広美先生が執筆した、旧司法試験全ての問題を掲載し、(教科書に委ねるような一行問題もありますが)その多くについて、答案構成レベルの解説を書いてくれている演習書です。

本書の構成自体はテーマごとの記載で、基本から順に書かれており、その後にテーマに関連する旧司法試験の問題演習に続いていく形になっていますが、本の最後に旧司法試験の問題一覧があり、そこに解説頁のリンク先が書かれています。そのため、本書は教科書のようにテーマに沿って順に読んでいくこともできますし、いきなり旧司法試験の問題を見て解説に飛び、問題集としても使える形になっています。条文索引もあり、著者の検索性への配慮がかなり感じられるところです。

旧司法試験は一行問題と短めの事例問題がいくつかという形式が多いので、新司法試験とはかなり形式が異なります。しかし、平成15年以降では旧司法試験の問題は比較的事例も長く、大きくかけ離れてはいないです。また、新司法試験に関し、近年では、論点も出尽くしてきたので、旧司法試験類似の問題が出ると予備校講師が予測するなど、旧司法試験に取り組む価値もあると考えられています。昔の問題は記憶喚起程度に使うとしても、平成以降の問題などに取り組んでみる価値はあります。

そして、旧司法試験の過去問を見ていけば気付きますが、実際、新司法試験で出題されたのと重なるようなテーマの問題も多いですし、かなり数もこなせますので、やってみる価値はあるでしょう。同著者の藤田広美「講義 民事訴訟」のリンク先が書かれていることもあり、「講義 民事訴訟」とは相性が良いです。

「解析 民事訴訟」の評価は?

短答式対策において

本書は論述対策向けですが、旧司法試験の問題において手続面を問うタイプの問題等もあるので、そういったところまで網羅して使っていると、自然と細かい条文知識も身につき、短答式試験にも対応しやすいのではないかと思います。

法科大学院入試対策において

法科大学院入試にも使える本です。読みやすいですが、若干解説があっさりしているきらいがありますので、基本をしっかり押さえるのであれば、まずは「Law practice 民事訴訟法」「基礎演習民事訴訟法」などを使った方が良いと思います。

司法試験・予備試験対策において

新司法試験対策に特化したような問題集がない中では、実際に司法試験として出題された問題を素材とした問題集で、ある程度深めた解説もされているので、「基礎演習民事訴訟法」では演習量、問題数に不足を感じている人に2冊目の問題集として使ってみることをお勧めできる本です。現状では民事訴訟法は実際の新司法試験の問題に当たるのが一番としか言いようがありませんが、問題形式で貯めれる知識を本書から得ておくのもよいでしょう。

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