辰巳法律研究所「新司法試験論文えんしゅう本 公法系行政法」の特徴と評価

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「新司法試験論文えんしゅう本 公法系行政法」の特徴

辰巳法律研究所から出版されている、論文式試験向けの演習書。代表的な論点を網羅し、一般的な参考答案も示されています。行政法の問題文は、特に司法試験では、長文になり、参照条文も多いです。本書は、長文の問題に対し解答する前提として、短めの問題文で、基本的な解答方法を身に着けることを目指したものといえるでしょう。

問題、参考答案を合わせても、200ページ超えない程度であるため、問題文としては少なく、物足りなく感じるかもしれないです。しかし、行政法の論文式試験で答案を書くにあたっては、行政法独特の原理原則から考え、参照条文を解釈しながら解答する必要があります。

ただ、本書は問題文が短いため、予備試験、司法試験の演習対策としては十分とはいえないと考えられます。そのため、別の長文問題にも、取り組むべきでしょう。

「新司法試験論文えんしゅう本 公法系行政法」の評価は?

短答式対策において

行政法の短答式試験対策としては、条文の理解や、判例の事案と結論、理由などを把握することが有用と思われます。そのため、本書は、択一対策としてはふさわしくなく、条文を読むことや、判例集を事案とともに理解することが有用でしょう。

法科大学院入試対策において

法科大学院入試対策として、本書だけで、対策できるかといえば、違うと思います。もっとも、法科大学院入試においても、司法試験、予備試験と同じように、論点に気づくことができなければ、何を論述してよいかわからなくなってしまいます。そこで、本書は、なにが問題になるのかを理解するという利用方法であれば、法科大学院入試において、効果を発揮するでしょう。

司法試験・予備試験対策において

予備試験、司法試験対策として、本書だけをもって勝負しようと考えるのは、危険であると思われます。なぜなら、行政法の論文式試験では、参照条文や、資料が与えられ、それを読み解きながら、比較的長文の問題がでるため、本書とは、体裁がかなり異なるからです。

もっとも、問題文を読んだときに、何が論点になり、どのように書けば合格点になるのか、気づけなければ、正しい方向性での論述はできません。そこで、何が問題になり、どのように論述すればいいのか、気が付くことができる必要があります。そのヒントとして、参考答案の後ろに、合格者の目という欄があります。

参考答案や、合格者の目というヒントを通して、何を論述すべきかの、基本的な筋を身に着けることを目指して、本書を利用すれば、合格に必要な基礎力を身に着けることができると思われます。

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