橋本博之「行政法解釈の基礎」の特徴と評価

橋本博之「行政法解釈の基礎」サムネ

行政法解釈の基礎の特徴

本書は行政法の学習を一通り終えた人や学習中の人のための、司法試験、予備試験の事例問題の解き方、考え方を学ぶことができるテキストです。このテキストから学習を始めるものではなく、基礎的な学習を終えた後、または基礎的な学習をしながら、事例問題を解く際の取り組みの指針を与えてくれるものだといえます。

本書の構成は、まず事例問題を解くための5つの行政法思考を示し、行政法の「仕組み」解釈について、それぞれ、具体的な設問を通して解説していくというものです。

設問は基礎的なものから応用問題まで収録されているので十分な量の演習をすることができます。さらには実際の司法試験の過去問を数年度分解説しているので、本書を演習することで過去問をつぶすことができるというのも受験生にはありがたいものです。まさに、問題と解説があるため独学にも向いているテキストといえるでしょう。

行政法解釈の基礎の評価は?

短答式対策において

本書は、事例問題について行政法思考を紹介し、解説しているものであるため、予備試験の短答式で出題されるような条文や判例知識を習得することに直結するものではないかと思われます。もっとも、短答式といえども判例の読み方などにつき、本書を通じて身につけることができれば、短答式での出題にも対応できる応用力を身につけることができると思われます。

論文式対策において

本書はまさに、事例問題についてどう取り組むべきなのかの指針を、独学者にも平易に示してくれる良書といえます。各設問には、問題文と参照条文が示されています。設問の参照条文をよく読みこみながら、本書の指針に従って問題を解いてみることで、司法試験、予備試験の論文式に対応できる「仕組み」解釈の技術が自然と身につくようになっているといっても過言ではありません。

また、条文の仕組みについて、例えば、土地区画整理法による土地区画整理事業のフロー図を掲載するなどして、ビジュアル的にも条文の仕組みが理解できるように工夫されているところは理解しやすく、独学でも十分な学習効果をあげることができると思われます。

そして、本書で条文の仕組み解釈の練習を積んだあとに判例集を読むなどすれば、より深く判例を理解することができるようになるでしょう。

予備試験や、特に司法試験では、行政法の問題では参照条文として、法、規則、令、行政規則と様々示されることが多いです。例えば、規範の階層関係について自主条例と委任状令の区別について、条例に基づく処分が法令に基づく処分といえるのか、また、第三者の原告適格の解釈について法令が根拠法令なのか関連法令なのかのとらえかたの違いなどの解説は、事例問題を解く際の重要なヒントを与えてくれるものと思われます。

まとめ

本書は、多くの法令がその対象となる行政法の事例問題を解く際の重要な考え方を示してくれるものであり、司法試験、予備試験の学習をしている人にとっては最良のツールであり、試験対策としては是非とも身に着けたい内容であるといえます。

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